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乗りこなし方(Riding Tips)
Windsurfing Classic

ダガーとは?

Windsurfing Classic

Starboard_GO Windsurfer_Dagger board

ダガーとは、ボードが風下に流されるのを抑えるために、ボードの中央についている板のこと(=ダガーボード=センターボード)。多少の直進性の向上と、ボードの側面抵抗の固定、横揺れを抑制する役割も果たします。

ダガーとボードの関係▶︎プレーニングスピードがでていればフィンが発する揚力により横流れを抑えることができるため、プレーニングありきのショートボードにはダガーはついていません。つまりダガーはロングボードに特有のパーツであり、なかでもコースレースボードには、クローズ性能(風上への上り性能)を高めるために大きめのそれがついていいます。

メリット▶︎ダガーボードの横流れを防ぐ性能により、風が弱いときのアビーム近辺の走りでも速度を得やすくなるため、弱風時でも十分にウインドサーフィンを楽しむことができます。通常中風時でないと体験できない、セイルに寄りかかる練習もできるので、初心者のレベルアップにも貢献します。また「ボードに乗る」通常の走りとは別の「セイルへの依存が高い」カイトセイリングなどの走りも実践できます。つまり自然な流れのなかで二種類のセイリングを覚えることができるということです。

デメリット▶︎ダガーボードを水中に出すと水の抵抗が増え、ボードの反応が違うものになります。これがメリットにもなりデメリットにもなるのですが、主にボードコントロールにおいては独特の癖が出ます。特にボードを傾けた方と反対側に曲がる特性は、通常のボートの反応とは逆の動きをもたらします。そのため波の中での動きや、レイルジャイブの練習をしている人などには、その反応が敬遠されることも少なくありません。このことから推測できるように、ダガーを出したまま波やうねりに乗るとコントロール不能に陥ります。

Windsurfing Classic

2019 Starboard_Windsurfer Lt/微風でもグライドできる、微風からウインドサーフィンを楽しめる。かつてロングとショートを隔てる障壁だったダガーは、今や両者をスムーズにつなぐ役目も果たす

|| 今やロングとショートは自然につながる

セイルの進歩とダガー▶︎ウインドサーフィン黎明期のセイルは、横流れを誘発する力を強く発するものであったため、1970年に発明された初代ウインドサーファー艇には、その力を打ち消すための大きなダガーが必要でした。

しかし近年はセイルの性能が向上していることから、レースではない通常の走りなら、それほど大きなダガーがなくても横流れを十分に食い止めることが可能になりました。それどころか最近では、水に馴染むボードであればダガーを出さなくても十分に走りを楽しめるレベルになっています。

その結果、ウインドサーフィンのロングボードも、まるでサーフィンのロングボードのようにレイルを使ったボードコントロールを弱風時から行うことが可能になり、ショートボードにおけるプレーニング時のボードトリムにつながるコントロールもできるようになりました。

現在のダガーとロングボード▶︎プレーニングしないウインドサーフィンを楽しむには今も必要なダガーですが、最新のセイルに対応したロングボードを使用することによって、従来デメリットといわれていた(ショートボードとは異なる)独特の操作方法を打ち消すことができるようになりました。現在ではなんの垣根もなく純粋にロングボードウインドサーフィンのグライド感(例えば滑るようにすうーっと進む感じ)を楽しむことができるようになっています。

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